映画 グリーンブック

 


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人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人ピアニストとイタリア系白人のドライバーが旅を通して友情を深めていく話を実話に基づいて描いたストーリーである。

 

1.トニーとドクターのやり取りがとても面白い

第一に、ドクターから発せられる嫌味に対しても、嫌味と捉えず、冗談をたくさんかましてくるトニーのタフさがすごい。

そして、徐々に互いが互いから学びを得ていく姿もとても素敵であった。ケンタッキーを手で食べることの美味しさをトニーは教え、ゴミはポイ捨てしてはいけないとドクターは教え、それに素直に従うトニーの姿もまたお気に入りのシーンの一つである。

徐々に、互いが互いを大切に思い、敬意を持つようになる様子も伝わってきた。

 

2.差別意識について

ドクターの白人でも黒人でもない、同性愛者である自分は一体何なんだという叫びが心に響いた。出自が黒人でも、ピアノを弾いている間は上流階級で、ステージから一歩でも降りると黒人扱いをされるドクター。黒人からも白人からも距離を置かれてしまう姿はとても孤独であった。でも、世界の複雑さをトニーもちゃんとわかっていた。トニー自身も、イタリア系白人とはいえ、完全なるマジョリティではない。

 

人々を完全に線引きすることはできない。大事なのはその人自身を知ろうとすること。それこそが現代で求められているダイバーシティなのではないだろうか。

そして最後、ドクターがトニーの家を訪問できたこと、一歩踏み出せたこともとっても良かったし、それを皆がちゃんと受け止められたことが本当に素敵であった。特に奥さんの、素敵なお手紙ありがとうの一言は、最高に良かった。全部お見通しでしたね☆

 

私も間に合わなかったら離婚よとかかわいく言える奥さんになりたいなぁ!!!