読書 重力ピエロ
事の重大さなんてやっぱり当事者にしかわからない。ただ本当に救いだったのは、遺伝子とか関係なく大切にしてくれる家族がいるということ。
レイプで図らずも宿されてしまった命を、そのまま受け止め生み落とすのか、それともなかったことにするのか。そんな中で神頼みをし出されたお告げが、[自分で考えろ]だなんて、いいなぁと思った。
同情や偏見。様々な感情がある中でも、命は平等である。その命を奪うに値する行為をしてはならない。
やっぱり伊坂さんの作品はユーモアに富んでいて、爽快な読後感を味わえる。
今回の作品の終わり方も、他のと比べたら軽いものではなかったけれどでも、春に心から大切に思える家族がいてよかったなと思う。