治りませんように

精神障害者が自分の病気(状態)と向き合い、研究するという話。

病のことを、ベテルの住民はお客さんという。

お客さんがたくさん来てしまうときはどんなときか。どうすれば減らせるのかを、当事者同士で語り、追求していく。

うまくいくときもあればうまく行かないときもたくさんある。そして、それは決して治ることはない。

長きにわたるのが精神障害のつらいところ。

それでも自分で自分の人生の舵を取っているんだと思える感覚こそが、生きる上で必要なことなんだろうな。腐らず、諦めず、ゆるやかに。

 

精神障害者間で起きる殺人事件はとにかくつらい。

なくなったご遺族も、相手を責めなかった。本当に仕方のないことであったという認識だった。

死んでしまったのはとても残念だけど、ベテルに来てから、自分らしさを取り戻し、自分の人生をしっかりと歩んでいたことを知っているからこそ、感謝であるとのことだった。

本人たちの意思を尊重したこの施設では、当然手枷足枷はつけない。たまにこういった事件に発展してしまうこともある。

難しいところだ…